ねこ科たぬきの部屋

ホラーとプロレスが大好きな男が南の島から短編の怖い話奇妙な話をお届けします

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イラスト奇談 誘い

 

 

 


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ある日自宅に帰るとポストに宛名のない茶封筒がありました。
普段からポストには金融だの勧誘だのセールだのといった怪しいチラシが詰め込まれており、目も通さずに捨てていたのですが
何故かこの茶封筒は気になってしまい中を見てみようという気分になったのです。

 

部屋に入りさっそく茶封筒を開けてみました。
中には一枚の雑に切り取ったようなメモ用紙と、もう一枚、メモ用紙よりも少し大きめの紙が綺麗に2つに折られて入っていました。

なんだ?と思いつつも何が書いてあるのか気になり、目を通してみると

『ありがとうございます これ−−−−わ --しのさ--ごにみた すばらしい−−−−−−であるのです まごうことなき−−−−−−−さいごなのです』

汚く走り書きされた文字で書いてありました。
所々は全く読めたものではなく、なんとかして読もうとしたのですが無理でした。

そしてもう1枚の紙なのですが
画像を貼っておきます


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茶封筒に入っていた紙
意味もわからないし不気味でしたので、捨てようと思ったのですが、なぜかこの黒い紙が気になり、もう少し調べてみようと考えパソコンにスキャンしてみることにしました。

パソコンにスキャンした画像を色々と編集し、弄っていると、ふいに私は気づきました。

これは
『絵』
でした。

上手ではないですがしっかりと描かれた絵

そして改めて封筒を見直したとき、開けた時には気づかなかった小さな文字が書かれていることに気づきました。
そこには

「あとはよろしくお願いいたします」

と書かれていました。

途端に気味が悪くなり、すぐに封筒と紙を処分しました。

あれからずっとこの絵が頭から離れません。
その後ポストに変なものが入れられている様子はありません。
怪異等も起こってはいません。
私は今、この画像を印刷しています。

どうしても気になるのです。私に託されたままでは何だか気持ちが悪いのです。

私は今夜、見ず知らずの誰かに託すのでしょう。

そうしないと私はこの絵のことを考え続けてしまうような気がするのです。

「あとはよろしくお願いいたします」

まさに同じ気持ちなのです。

−−−−−−−−−
−−−−
−−−
−−

それから数年後、ポストに茶封筒が入っていました。

私は知っています。この見覚えのある封筒のことを。

理解はしています。しているつもりです。
しかしどうしても、どうしてもまた気になってしまうのです。

 

 

 

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